×

ニュース

被爆資料の収蔵庫を新設 広島の原爆資料館 樹木など大型保管

 広島市中区の原爆資料館は、東館地下1階に空調を整えた収蔵庫を新設した。被爆樹木の切り株や熱線を浴びた石灯籠など、主に大型資料の保管に使う。

 行政書類を置いていた部屋の一部、56平方メートルを改装した。空調で温度20度、湿度50%を保ち、出入り口は二重扉。床や壁、天井は湿気を通しにくい特殊素材を用いた。停電で空調が効かなくなっても湿度を一定に保てる。

 原爆資料館は、被爆者の遺品など約2万1千点の実物資料を所蔵し、年々増え続けている。3月から全面リニューアルの工事を進めており、空調がある収蔵庫は計4室の計775平方メートルになった。

 原爆資料館は「原爆被害を後世に伝える資料を保管する環境を充実した。持っている方は提供してほしい」と呼び掛けている。全面改修工事のため東館は今月31日でいったん閉館する。(田中美千子)

(2014年8月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ