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放射線後障害の展示強化を確認 原爆資料館検討会議

■記者 金崎由美

 広島市が大幅改修を計画する原爆資料館(中区)について、展示内容の見直しを助言する市の有識者検討会議が3日、広島国際会議場で第3回会合を開いた。本館の展示を議論し、放射線の後障害を伝える展示を強化する方針を確認した。

 本館の改修工事は2015、16年度の2年間。7月にまとめた基本計画は本館を、原爆投下・爆心地▽都市の壊滅・人の被害▽放射線―など6エリアに分けるとしている。

 広島大原爆放射線医科学研究の神谷研二所長は、放射線の後障害に関する展示が不十分と指摘し「原爆被害の実態を伝えるため、充実させるべきだ」と注文。他の委員も賛同し、今後の検討には放射線影響研究所や広島赤十字・原爆病院の専門家に協力を求めることを申し合わせた。

 検討会議は本年度末まで会合を重ね、市はその意見を展示基本設計に反映させる。

(2010年12月4日朝刊掲載)

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