×

ニュース

戦争の非情さ・恐ろしさ 浜田市三隅で体験談を聞く会

 戦争経験者やその家族から体験談を聞く会が28日、浜田市三隅町の三隅公民館であった。来年、戦後70年を迎えるのを前に、三隅地区生涯学習地域推進委員会が主催し、約60人が聴講した。

 旧陸軍船舶工兵第5連隊に所属した故角村泰雄さんの妻藤子さん(91)=同町=と、呉海兵団に入隊し、潜水艦の機関兵だった山田源吉さん(93)=同町=が、公民館職員と対談する形で語った。

 藤子さんは、輸送艦で南方戦線に兵士を送り届けた泰雄さんの手記を紹介。「戦況が悪化したガダルカナル島にいた栄養失調の兵士に『すぐ迎えに来る』と、うそをついてしまったことを、夫はよく涙ながらに語っていた」と話した。

 山田さんは潜水艦の整備で寄港した神戸市で空襲に遭った体験を語り、「炎の熱さを今も覚えている」と振り返った。主婦當木(あてぎ)恵美子さん(70)=同町=は「戦争の恐ろしさをあらためて感じた。伝え続ける必要がある」と話していた。(松本輝)

(2014年9月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ