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「黒い雨」指定地域拡大を 国への意見書可決 市議会

■記者 金崎由美

 広島市議会は17日、原爆投下直後に放射性物質を含む「黒い雨」が降った地域の全体を、国が指定する大雨地域(健康診断特例区域)に指定するよう国に求める意見書を全会一致で可決した。

 特例区域で黒い雨を浴びた人は、無料で健康診断が受けられ、がんなどの病気になれば被爆者健康手帳を取得できる。

 意見書は、首相や厚生労働相、衆参両議長宛て。「未指定地域の人々が放射線への不安と健康への影響に苦しんでいる」として、早急にすべての降雨地域を特例区域に指定するよう求めている。黒い雨をめぐっては、市が2008年に行った調査で、これまで国が示していたより降雨地域が大幅に広いことが判明した。

(2010年12月18日朝刊掲載)

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