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「原発再稼働進める」 宮沢経産相が就任会見

 宮沢洋一経済産業相(参院広島)は21日、経産省で就任会見に臨んだ。「安全性が確認された原発の再稼働を進める」と強調。安倍政権が可否を明確にしていない原発の新増設については「現在は考えていない」との姿勢を示した。

 会見ではエネルギー政策や政府の成長戦略に触れ、「難題が山積しているが、全力で経済産業行政を推進する」と力を込めた。原発については「大事なベースロード電源であることは間違いない」と指摘。年明け以降に再稼働が想定される九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)に関し「早い時期に鹿児島へ行く」と述べ、現地を訪れて説明する考えを示した。

 一方で、省エネの推進や再生可能エネルギーの導入拡大で「原発依存度を可能な限り低減するのが基本方針だ」と述べた。福島の復興と福島第1原発の廃炉、汚染水対策には「地元の声に耳を傾けて着実に前進したい」と決意を示した。

 アベノミクスに関連し「地元の福山市では中小・中堅企業が元気で、いい雰囲気になりつつある」と地方への波及効果を強調する一方、地域による「温度差」も指摘。安倍政権が重要政策に掲げる「地方創生」に向け、中小企業対策を強化する考えも示した。

 突然の就任となった経産相のポストについて、「伯父の宮沢喜一(元首相)が(経産省の前身の)通産省の大臣を務めたこともあり、身近な存在。大変うれしい」と笑顔を見せた。(山本和明)

(2014年10月22日朝刊掲載)

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