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世界規模の平和コンサート 広島県が検討

■記者 和田木健史

 県は、国内外の著名なアーティストを招いた平和コンサートの継続的な開催に向け検討に乗り出す。8月6日の「原爆の日」を中心に、平和のメッセージを世界に発信するとともに、収益で非政府組織(NGO)を支援するのが狙い。県の平和貢献策の柱の一つに位置付ける構えだ。

 湯崎英彦知事は、昨秋の知事選のマニフェスト(公約集)に「10万人ピースコンサートを開催し、収益でNPO支援」を明記しており、その具体化でもある。県は来年度、資金計画や推進体制などの構想を策定する検討会を設置する予定。当初予算案に関連経費を計上する方針でいる。

 県は数年に1度のペースを想定し、開催時期や場所は検討会が協議する。国内外の著名アーティストを招待する場合、2年程度の準備期間が必要とみられ、第1回は早くて2013年8月になる見通し。会場は、広島市中区の旧市民球場跡地一帯や瀬戸内海の島などが候補となる。

 平和コンサートの開催は、経済界や文化、観光関係者たちでつくる県の「ひろしまの文化芸術の発信に向けた懇話会」が今月まとめた中間報告にも盛り込まれた。被爆地から国際平和の在り方や広島の役割を発信する手法として、継続的な世界規模のコンサートを実現するよう提案。収益で平和貢献活動を支援すべきだとしている。

(2010年12月22日朝刊掲載)

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