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京都の児童、広島市中区で平和集会 被爆死の留学生 校区に墓が縁

 被爆死した南方特別留学生サイド・オマールさん(マレーシア出身)の墓が校区にある、京都市左京区の修学院小の6年生94人が30日、修学旅行で広島市を訪れ、ゆかりの地で平和集会を開いた。

 戦時中、東南アジアの各地から来日した南方特別留学生。広島文理科大(現広島大)で学び、帰国途中に京都市で死亡したオマールさんもその一人。

 児童は、留学生が寄宿した興南寮跡(中区大手町)の碑前で黙とうし、けがを負いながらも救助活動に力を尽くした、オマールさんをしのんで創作した歌を合唱した。広島大元職員の新見博三さん(75)=中区=の被爆体験を聞いた。

 児童は4月から、オマールさんの足跡をたどる平和学習を重ねてきた。秋富寧人(やすと)君(12)は「故郷にたどり着けずかわいそう。広島で碑を見て、平和を願う気持ちが強まった」と話していた。(奥田美奈子)

(2014年10月31日朝刊掲載)

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