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国連事務局部長 資料館など見学 「悲惨さを実感」

■記者 野田華奈子

 国連事務局のイオン・ボトナル総会部長が10日、広島市中区の原爆資料館や原爆慰霊碑を訪れた。被爆者の証言も聞き、平和への思いを新たにした。

 ボトナル氏はルドミラ夫人とともに原爆資料館などを見学した後、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪問。政府の「非核特使」で、12歳の時に中区鶴見町で被爆した池田精子さん(78)=安芸区=から被爆体験を聞いた。

 池田さんが、顔の大やけどで15回も整形手術を受けた苦しみを語るのを、うなずきながら真剣な面持ちで聞き入った。

 「ヒロシマについて知ってはいたが、この地で見たり聞いたりしてより悲惨さを実感した。友人や親族たちにも伝えたいと思う」と話していた。

 ボトナル氏は外務省の招きで、4日から9日間の日程で来日。広島訪問は初めてという。

(2011年1月11日朝刊掲載)

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