×

ニュース

原爆症広島訴訟 白内障4人結審

 原爆症の認定申請を却下されるなどした被爆者が、国に却下処分の取り消しと1人当たり300万円の損害賠償を求めている集団訴訟の口頭弁論が19日、広島地裁であり、原告27人のうち白内障だけを患う4人について結審した。判決は来年5月20日に言い渡される。

 弁論では双方が準備書面を提出。梅本圭一郎裁判長は「白内障の原告については弁論を終結する。他の原告については引き続き審理を進める」と述べた。

 結審したのは、1~14歳の時に爆心地から1・3~2・4キロの工場や病院で被爆し、その後、白内障と診断された広島市と東広島市の男女4人。原爆症の認定申請を却下されたため、2011年に提訴した。「被爆の影響で白内障になった」などと訴える一方、国は「放射線に起因すると判断するのは困難」などとして請求棄却を求めている。

 残る原告23人は甲状腺機能低下症や心筋梗塞、がんなどを患っている。うち2人は白内障を患っているが、別の病気も抱えているため結審しなかった。

(2014年11月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ