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被爆ピアノ 10代奏でる 広島市南区で中高生 平和の大切さ訴え

 中高生による被爆ピアノコンサートが23日、広島市南区のJR広島駅南口地下広場であった。原爆資料館(中区)で被爆の実態を学ぶ「中・高校生ピースクラブ」が企画し、約300人が聞き入った。

 ピアノは爆心地から約3キロの三滝町(現西区)の民家で被爆し、今もガラス片が突き刺さる。19歳で被爆死した河本明子さんが愛用していた。

 市内の中学、高校から約60人が出演。3人がクラシック曲を独奏し、安佐南区出身のピアニスト萩原麻未さん(27)も特別出演して5曲を披露した。伴奏に乗せた合唱や吹奏楽演奏もあった。

 独奏した同区のAICJ高2年田中歩さん(16)は「同じ10歳代だった河本さんが弾きたくても弾けなかったピアノ。演奏を通じ、平和の大切さを感じてほしい」と願った。(菊本孟)

(2014年11月24日朝刊掲載)

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