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大植タクト 街角で堂々 広島 平和公園や美術館

 広島市佐伯区出身の指揮者大植英次さん(58)が呼び掛ける音楽イベント「威風堂々クラシック in Hiroshima」が30日、同市中心部であった。若手を中心に100人を超す演奏家が出演し、平和記念公園や美術館など9カ所で美しい音色を響かせた。

 市役所ロビーでエルガーの「威風堂々」を高らかに奏で、幕開け。午前8時15分には、原爆と8月の土砂災害の犠牲者に賛美歌をささげ、黙とうした。「格調高く、敷居は低く」をモットーとし、子連れも目立った。息子と来た広島県海田町の小学教諭松本愛弓さん(34)は「間近で聞くと迫力があった」と喜んだ。

 フィナーレを飾った広島国際会議場には土砂災害の被災地域の児童約60人を招待。亡くなった1人がしの笛をたしなんでいたことから、しの笛のプロ奏者も迎え、心のこもった演奏を届けた。

 昨年に続き2回目の今回は初日の29日と合わせて11会場で演奏。5400人が楽しんだ。(余村泰樹)

(2014年12月1日朝刊掲載)

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