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頼山陽居室でふすま絵展示 被爆樹木モチーフ 広島市中区

 原爆で幹の大半を失った後、再び芽吹いた頼山陽史跡資料館(広島市中区)の庭のクロガネモチを描いたふすま絵が、同館の頼山陽居室で展示されている。被爆樹木の生命力に触発された広島女学院大(東区)の三桝正典教授(54)=美術科教育学=が手掛けた。

 原爆で焼失し、1958年に再建された居室の8畳間に8枚のふすまを設置。力強く根を張り、葉を広げる様子を、和紙に描いたアクリル画で表現した。 江戸後期の歴史家頼山陽が歴史書「日本外史」の草案を練ったと伝えられる居室に面した庭にあるクロガネモチは高さ約5メートル。原爆で根株を残して焼失したが、被爆5年後に株から芽を出した。

 現代アートの要素を取り入れたモダンな作風にふすま絵を仕上げた三桝教授は「大きく茂ったクロガネモチが頼山陽の魂とつながっているように感じた」と説明する。

 来年2月8日まで。毎週月曜(1月12日除く)、12月28日~1月5日、同13日は休館。無料。(石川昌義)

(2014年12月4日朝刊掲載)

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