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核の恐怖 東京で訴え 被爆者の坂井さん証言

 被爆者の支援活動に取り組む東京都町田市の「町友(まちゆう)会とともに生きる会」が、被爆者とつどう会を同市で開いた。市民たち約60人を前に、地元在住の被爆者たちが核兵器や放射性物質の恐ろしさを訴えた。

 広島市西区観音本町の自宅で生後4カ月の時に被爆した坂井剛さん(69)=町田市=が講演した。被爆した友人が小学生時代に亡くなり、「核兵器は怖いと思うようになった。その恐怖はずっと心にある」と述べた。

 ジャーナリストの布施祐仁さん(37)=横浜市=も、福島第1原発で事故の収束作業に当たる労働者への取材経験を基に、被曝(ひばく)との闘いが今も続いている現状を説明した。

 生きる会は町田市の被爆者団体「町友会」を支援し、年1回のつどう会の開催や証言集の発行を手掛けている。高齢化が進み、町友会の活動が難しくなっているといい、本間美智子代表(71)は「今後は被爆2世、3世にも町友会への参加を呼び掛けたい」と話している。(山本和明)

(2014年12月8日朝刊掲載)

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