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「被爆教室」解体始まる 市内で最後 旧段原中

■記者 金崎由美

 広島市内で最後の「被爆教室」だった旧段原中東校舎(南区段原山崎町)の解体が13日までに始まった。段原中は今春、再開発事業で霞1丁目に移転した。東校舎の外壁の一部は、学校跡地に整備する公園に記念碑として残す。

 東校舎は1932年、第1高等小学校の校舎として完成した。鉄筋平屋で面積702平方メートル。原爆が投下された後には被災者の救護所となった。2階部分は戦後に増築され、今年3月まで教室として使われていた。

 今は天井板を取り除く作業が進んでいる。今後は保存するコンクリートの外壁を切り取る。大きさは窓枠から下部分の縦1.9メートル、横8メートル。東校舎の解体は5月末に完了し、旧校舎全体の解体は11月までに終える。

 切り取った外壁は、同じく保存する正門とともに被爆を伝える記念碑として、跡地に来年度完成する公園内に配置する。

(2011年4月14日朝刊掲載)

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