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原爆資料館 入館 6年ぶり減 10年度132万人

■記者 金崎由美

 広島平和文化センターは14日、原爆資料館(広島市中区)の2010年度の入館者数は132万9842人で前年度比7万701人(5.0%)減だったと発表した。2005年度から上昇が続いた入館者数は6年ぶりにマイナスに転じた。被爆65年の節目だったが、景気後退による国内旅行客の減少などが影響したとみている。

 修学旅行など小中高生の団体は30万8550人。団体数は前年度より213団体増え4505団体だったが、人数は2299人減った。

 一方、外国人は18万1847人で最多記録を更新した。昨年1年間に日本を訪れた外国人旅行者が過去最多だったことが要因とみられる。ただ東日本大震災翌日の3月12日から31日までの外国人は4710人で昨年同期より約60%落ち込んだ。

 前田耕一郎館長は「震災の影響による入館者減少は続いている。市の観光部門などと対策を考えたい」としている。

 原爆資料館は1955年に開館。入館者のピークは1991年度の159万3280人。昨年9月に累計6千万人を達成した。

 同じく平和記念公園にある国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の2010年度の入館者数は過去最高の21万5139人だった。

(2011年4月15日朝刊掲載)

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