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米国から「日本頑張れ」 広島出身留学生 被災者励ましの輪

■記者 二井理江

 米国の大学に留学している広島市出身の学生たちが、東日本大震災の被災者を励まそうと、メッセージビデオを制作したり、チャリティーイベントを開いたりして支援の輪を広げている。


16ヵ国101人登場の動画発信

 「セカイからの101の応援メッセージ」。西区出身で、カリフォルニア州南部のサンタバーバラにある大学に通う高嶋祥大さん(20)は制作した約3分の映像を、インターネットの動画サイト「ユーチューブ」に投稿、公開している。

 テレビやインターネットで紹介されたTSUNAMI(津波)の映像に衝撃を受けたという。「海外にいる自分ができることを」と考え、メッセージビデオの制作を思いついた。

 友人に借りたビデオカメラを携え、大学のキャンパスや街で撮影。日本の被災者に向けて「諦めないで」「乗り切れる」「ガンバロー」と応援メッセージを書いたロシアやチリ、韓国出身者など16カ国101人の姿を収録した。  高嶋さんは「被災地の人に、いろんな国の人が応援しているのを感じてほしい。撮影に応じてくれた人も震災のことを忘れないでほしい」と願う。

 ビデオはhttp://www.youtube.com/watch?v=TV0WZ8g8Gxwで見ることができる。


イベント開き募金 英字新聞掲示 被害伝える

 チャリティーイベントは、中国新聞の定期連載「ひろしま国」の元ジュニアライターで、オハイオ州の大学に留学中の新山京子さん(21)=南区出身=らが企画した。その様子について、彼女が寄せたリポートを紹介する。

 オハイオ州アライアンスのマウントユニオン大で3月31日、学内で活動する国際交流団体「AIS」が、東日本大震災の被災者へのチャリティーイベントを開いた。日本の菓子の販売や募金などで約7万円が集まった。

 イベントは、AISのメンバーで、大阪に留学経験のある米国人メロディー・ブラウンさん(22)が発案。参加者に折り鶴の作り方を教えたり、大きな紙に応援メッセージを書いてもらったりした。大学に短期留学中の広島女学院高1、2年の13人も協力。英字新聞を張って震災の被害状況を伝えた。

 集まったお金は、同高の生徒たちを通じて日本赤十字社に寄付する予定だ。ブラウンさんは「日本に留学中、何度も日本人に助けられた。今度はこちらが助ける番。少しでも協力できてうれしい」と話していた。

(2011年4月18日朝刊掲載)

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