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放射線 保護者に説明会 原医研・神谷所長 福島の13校対象

■記者 河野揚

 福島第1原発事故を受け、文部科学省と福島県教委は21日、福島市内で保護者説明会を始めた。同県放射線健康リスク管理アドバイザーに就いた広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)の神谷研二所長は「今あるデータでは健康影響はないと思う」と強調した。

 校庭の活動が制限されている小中学校、幼稚園、保育園計13校が対象。初日は保護者たち約650人が参加した。神谷所長は「放射性物質が舞っているのは極めて異例な事態」と切り出し、放射性物質の半減期や放射線の単位などを解説。広島、長崎の被爆者の研究で100ミリシーベルト未満では人体への影響がみられないことなどに触れ「一瞬の被曝(ひばく)よりも、ゆっくりとした被曝は影響は少ない」と述べた。

 福島第3小の青島浩泰PTA会長(37)は「いろいろな情報が交錯して保護者の不安は募っている。できれば1校ずつ回って説明をしてもらいたい」と話していた。

(2011年4月22日朝刊掲載)

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