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被爆時の広島 様子伝える 「語り継ぐ教師の会」 梶山さん出版 「命を守る意味考えて」

 戦争や原爆を体験した元教師たちでつくる「ひろしまを語り継ぐ教師の会」のメンバーで、比治山女子中・高(広島市南区)元校長の梶山時彦さん(76)=南区=が、終戦・被爆70年を前に思いをつづった「一九四五 戦わない国への道」を自費出版した。

 原爆投下時の広島に関する疑問を調べたり、平和記念公園(中区)のボランティアガイドをして感じたりしたことをまとめた。例えば、広島城内にいた被爆米兵の様子について、同城内にあった半地下式の中国軍管区司令部作戦室にいた当時の比治山高等女学校(現比治山女子中・高)3年の岡ヨシエさんに聞き取り。友達4、5人と噴き出している水をくみに出たところ、若い米兵がパンツ姿で横たわり「ウオーター、ウオーター」と呼び掛けられたと紹介している。

 梶山さんは「終戦70年を機に、被爆や戦争についてなぜ起きたかをもう一度追究し、命を守る意味を考えてほしい」と話している。200部印刷。非売品。広島県立図書館(中区)広島市立中央図書館(同)で閲覧できる。(二井理江)

(2015年2月23日朝刊掲載)

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