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被爆した少年少女の体験集 「原爆の子」出版60年で集会

■記者 金崎由美

 広島で被爆した少年少女の体験記集「原爆の子」の出版60年を記念する集会が6月5日午後1時半、広島市中区の原爆資料館東館メモリアルホールで開かれる。集会名は「『原爆の子』をうけついで」。ゆかりの人たちが主催する。

 「原爆の子」は子どもから集めた105編の作文を編集、1951年10月に出版された。欧米、アジアなどさまざまな言語に翻訳され、読み継がれている。今年は編集した故長田新広島大名誉教授の没後50年でもある。

 集会は、長田さんの教え子や平和団体のメンバーたちが「『原爆の子』をうけつぐ会」(会長・宇野豪広島修道大名誉教授)をつくり主催。手記を寄せた人たちでつくる「原爆の子きょう竹会」の早志百合子会長が、執筆当時を振り返り平和への思いを語る。

 また、舟橋喜恵広島大名誉教授が、朝鮮戦争のさなかだった時期に手記が書かれた意義や平和教育の教材としての価値を講演する。中高生の活動発表もある。19日に市役所で記者会見した宇野名誉教授は「長田さんの平和への志を発展させたい」と話した。

(2011年5月21日朝刊掲載)

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