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ホロコースト問い直す ヒロシマ平和創造基金 若者8人 欧州に出発

 公益財団法人ヒロシマ平和創造基金(理事長・岡谷義則中国新聞社社長)が主催する欧州スタディーツアーの一行が22日、ポーランドに向け広島空港を出発した。被爆地広島の若者8人が、オランダを含む2カ国を巡り、第2次世界大戦の惨禍を象徴するホロコースト(ユダヤ人大虐殺)について学ぶ。現地の若者とも意見交換する。

 参加者は、広島県内の大学生6人と、平和をテーマに取材・活動している中国新聞ジュニアライターの高校生2人。まず100万人以上が犠牲となったポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡(オシフィエンチム市)を訪れる。ガス室や遺品を展示する収容棟などを見学し、生還者の話も聞く。オランダでは、アンネ・フランク(1929~45年)が家族で隠れ住んだ家(アムステルダム市)などを訪問。平和首長会議の会長である広島市長から両市長宛ての平和メッセージも届ける。

 ジュニアライターの広島女学院高1年、鼻岡舞子さん(16)は「ホロコーストについて同世代の若者がどのように感じ、学んでいるかを知りたい。帰国後、この経験を多くの人に伝えたい」と話していた。

 29日の帰国後は、現地で何を学んだかや感想などを中国新聞で紹介。報告会を各高校・大学などで開き、戦争の教訓を次世代に継承するため若者が果たすべき役割などについて話し合う。(東海右佐衛門直柄)

(2015年3月23日朝刊掲載)

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