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米アカペラ王者 寺で平和ライブ あす広島県北広島 被爆70年で実現

 2014年度全米アカペラチャンピオンに輝いた音楽グループ「ウーマン・オブ・ザ・ワールド」が30日午後7時から、広島県北広島町新庄の超専寺でライブを開く。日本でツアー中のメンバーが、ことし被爆70年となるのを踏まえ「広島で歌いたい」と希望し実現した。地元の僧侶や住民たちでつくる「寺子屋再生プロジェクト」主催。

 ウーマン・オブ・ザ・ワールドは、代表の植田有由実さん(29)と米国、イタリア、インド出身の女性計4人がボーカルを務める。28カ国語以上の豊富な楽曲レパートリーで、音楽を通じて平和のメッセージを発信。今月中旬から全国14カ所を巡るツアー中だ。

 寺子屋再生プロジェクトは、かつては地域の拠点機能を果たした寺に活気を取り戻そうと活動している。メンバーが29、30の両日に超専寺で、マーシャル諸島の手工芸品「アミモノ」の展示を企画。たまたまアミモノの普及をしている大川史織さん(26)=東京=に、旧知の植田さんが広島県内でのライブについて相談し、同寺でのライブ開催へとつながった。

 アミモノはヤシの葉の繊維で編んだ手工芸品で、日本との南洋貿易を通じて名前が付いたという。ウミガメをかたどった独特の壁掛けやバッグ、装飾品など十数点を展示する。

 同プロジェクトは「超専寺は700年以上の歴史を持つ。異なる文化同士が織りなす世界を楽しんでもらいたい」としている。展示は29日午後1時からと、30日午後3時からで無料。ライブは1人500円。事務局Tel070(6605)8208。(畑山尚史)

(2015年3月29日朝刊掲載)

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