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呉の戦争関連資料を見学 「この世界の片隅に」監督ら

「絵コンテに加えたい」

 2016年夏公開予定で、第2次世界大戦末期の呉と広島の両市を描くアニメ映画「この世界の片隅に」の片渕須直監督(54)とプロデューサーの真木太郎さん(59)が23日、呉市を訪れた。同市本通の酒造会社、三宅本店が所蔵する戦前戦後の資料を見学した。

 三宅清嗣社長が工場の一角にある展示コーナーなどを案内した。所蔵品は1万点以上で、「下長木町自警団」と書かれたたすきや、呉空襲後の市役所を写した絵はがきなどが並ぶ。2人は写真を撮ったり実物を触ったりして、当時の営みを想像していた。

 片渕監督は町並みを忠実に再現するため、20回以上呉市を訪れ、市内を巡っている。「参考になる資料がたくさんあった。既に完成している絵コンテに描き加えたい」と話していた。

 広島市西区出身の漫画家こうの史代さんの漫画が原作。同市で生まれて呉に嫁いだ女性が、原爆や空襲で大切な人を亡くしながらもけなげに生きていく日常をつづる。(小笠原芳)

(2015年4月24日朝刊掲載)

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