×

ニュース

田母神氏8・6講演 公民館にチラシ了承 広島 管理者が拒否一転

■記者 金崎由美、藤村潤平

 広島市で原爆の日の8月6日にある核武装論者の田母神俊雄・元航空幕僚長たちの講演会のチラシが、市内の公民館に置かれていることが20日分かった。公民館の指定管理者である市の外郭団体は昨年まで拒否していたが一転、「要綱違反ではない」と了承した。

 講演会は日本会議広島などが主催。2009年から毎年8月6日に「ヒロシマの平和を疑う」などのテーマで開いている。秋葉忠利前市長は同年、表現の自由はあるとしつつ「遺族の悲しみが増す」と日程変更を要請。広島の被爆者7団体も抗議文を送った。

 指定管理者の市未来都市創造財団によると、要綱では営利、政治、宗教目的のチラシの配置を禁止する。同財団は「昨年までは市長の意向に配慮して断った。今年は市長の意向がはっきり見えないので要綱に基づき了承した」と説明している。

 田母神氏は、原爆の日の平和記念式典について「並んでいるのは左翼ばかり」とも発言している。

(2011年6月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ