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旧セミパラから留学生受け入れ 山陽女学園高に感謝状 カザフ大使

■記者 教蓮孝匡

 カザフスタンのアクルベク・カマルディノフ駐日大使が21日、留学生を受け入れている廿日市市の山陽女学園高を訪れ、感謝状を贈った。2000年から毎年、旧ソ連の核実験場があったセメイ(旧セミパラチンスク)の高校生を1年間、授業料無料で招いている。

 カマルディノフ大使が石田孝樹校長に感謝状を手渡し、「若い世代が互いの文化を学び合うことで両国の友好が深まる」と語った。石田校長は「カザフに帰国後も被爆地広島を思ってくれる若者が増えてほしい」と喜んだ。18人目の留学生として4月から学ぶアイダナ・アシクパエワさん(17)も同席し「将来は大使として日本で働きたい」と話した。

 留学生の受け入れは毎年1、2人。石田校長が、原爆資料館(中区)で現地の核実験場の写真展を見て衝撃を受けたのがきっかけだった。医療支援に取り組む市民団体ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト(西区)が留学生を選考し、渡航費などを負担している。

(2011年6月22日朝刊掲載)

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