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被災地励ます復興アニメ 被爆アオギリがモチーフ

■記者 木原由維

戸坂中美術部 短編 8月披露

 東日本大震災の被災地を励まそうと、戸坂中(広島市東区)美術部が、被爆後の復興の象徴であるアオギリをモチーフに短編アニメを制作している。8月6日、広島国際会議場(中区)である若者の平和発信イベント「ヒロシマの心を世界に2011」で披露する。

 原爆投下直後の焼け野原で少女の涙が落ちた場所から、1本のアオギリが芽吹いて成長。市民はその姿に希望を持ち、街の復興を成し遂げる内容。約2分間に編集する。

 現在、数百枚の画用紙に、人物や背景を少しずつ変化させて描く作業をしている。スキャナーで読み込み、パソコンで編集。声や音楽を入れて完成させる。来年夏に市内で開かれる広島国際アニメーションフェスティバル実行委員会事務局が機材を貸し出し、サポートする。

 美術部は2009年から毎年、平和をテーマにした作品を制作。今年は顧問の小勝負(こしょうぶ)恵教諭と部員48人が「広島ならではのメッセージを被災地に届けよう」と復興を取り上げた。

 監督、脚本を担当する部長の3年中西香織さん(15)は「勇気や希望を忘れず、震災を乗り越えてほしい」との思いを込める。

(2011年6月24日朝刊掲載)

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