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「核なき世界」 若者発信 広島のグループ 歌や詩で問題提起

■記者 金崎由美

 広島の若者たちが核兵器禁止条約の実現をアピールするイベントが25日夜、広島市中区の雑貨店であった。アートを通じて核問題を表現する本作りに取り組む広告デザイナーやイラストレーターのグループ「プロジェクト ナウ!」(安彦恵里香代表)が主催した。

 オーストラリアに本部を置く国際的な非政府組織(NGO)がこの日を「核廃絶デー」と提唱したのに呼応し、企画。市内外の約30人が参加した。

 東区出身のシンガー・ソングライターで8月6日に広島での平和イベントを企画する玉城ちはるさん(31)が、手話を交えて歌を披露。「ナウ」のメンバーたちは、原爆開発に携わった米国の物理学者オッペンハイマーが後に苦悩したことに着想を得て書いた詩を日本語と英語で朗読した。

 安彦代表(32)は「核兵器の問題を考えたことがなかった人も、普通に暮らす中で自然にできると気付くきっかけにしてほしい」と話していた。アート本は7月中旬に完成し、原画展を予定する。

(2011年6月26日朝刊掲載)

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