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暑さ対策・放射線 福島へ情報紙 市内のボランティア 「きずな通信」

■記者 榎本直樹

 東日本大震災の被災地支援を続ける広島市のボランティアグループ「ボランデポひろしま」(渡部朋子代表)は、現地で読んでもらう情報紙「東日本・ひろしま・きずな通信」を発行した。放射線に関する広島の専門機関の情報や、避難生活に役立つ話題を掲載。第1号700部を刷り、福島県いわき市の避難所7カ所に送った。

 A3判モノクロの両面刷り。表は、夏場を前に、蒸し暑い避難所で少しでも快適に過ごせる方法を特集。果汁や塩、砂糖を使った脱水症状対策や体臭の消臭法などを載せた。

 福島第1原発事故を受け、裏のページは広島大緊急被ばく医療推進センター(南区)のホームページから、内部被曝(ひばく)に関する基本的な説明を引用。広島市に避難した場合の行政の支援制度、メンバーの応援メッセージも添えている。

 24日、メンバーと親交のあるいわき市のNPO法人に情報紙を送付。同法人を通じて現地のボランティアセンターや社会福祉協議会に届け、被災者に手渡してもらう。

 ボランデポひろしまは、広島市内のNPO法人や市民が3月に発足。情報紙は2、3カ月おきに発行する予定で、メンバーが活動する宮城県気仙沼市への送付も検討する。

 福本英伸事務局長(54)は「被爆地から何かできることはないか考えた。被災地のことを忘れず、暮らしに役立つ情報や応援メッセージを送り続けたい」と話している。

(2011年6月29日朝刊掲載)

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