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「被爆地の願い届ける」 高校生平和大使が意気込み 広島

 核兵器廃絶を国内外で呼び掛ける本年度の高校生平和大使に県内から選ばれた、県立広島高1年井上つぐみさん(15)=広島市安芸区=と、福山暁の星女子高1年脇原華怜(かれん)さん(16)=福山市=が28日、広島市役所で記者会見した。被爆70年の節目に「被爆地の願いを世界に届けたい」と意気込みを語った。

 井上さんは原爆資料館(中区)を拠点にした平和活動に参加。老いる被爆者たちの思いに触れてきた。「若くて元気な私が戦争は絶対にいけないと訴える」と力を込めた。

 脇原さんは平和大使に応募したのを機に、被爆者の祖母(74)にあらためて体験を聴いた。「核兵器は投下直後だけでなく、長く被爆者を苦しめると伝えたい」と話した。

 平和大使は広島、長崎両市を拠点とする派遣委員会が毎年度、全国から選んでおり18代目。24日に広島市中区であった県の選考会には29人が参加した。2人は長崎や福島県などの19人とともに6月14日に同区である結団式で就任。8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れてスピーチする。核兵器廃絶を求める署名活動にも取り組む。(菊本孟)

(2015年5月29日朝刊掲載)

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