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被爆2世の援護訴え 山口 全国連絡協の前会長講演

 山口県内の被爆2世たちでつくる被爆二世の会(山口市)は27日、山口市神田町のかんぽの宿湯田で総会を開いた。全国被爆二世団体連絡協議会の前会長平野伸人さん(68)=長崎市=が講演した。

 平野さんの母は、長﨑市の爆心地から3・6キロで被爆した。高校生のとき、両親が被爆者の同級生が白血病でやせ細って死んでいった姿を目にし、「自分も死んでしまうかもしれないと怖くなった」と振り返った。

 被爆2世の援護策について、「年1回の健康診断だけで健康不安の解消に程遠い」と被爆者援護法を被爆2世にも適用する法改正を求める一方、運動に理解を得るには「障害者支援などとの幅広い連携が必要」と訴えた。

 総会には約15人が参加。上関町の中国電力上関原発建設計画や岩国市の米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転に反対する書面を村岡嗣政知事に送ることを決めた。講演に先立ち、日韓両国の2世の友好の証しとして同市江良の「非核三原則の貫徹と核兵器廃絶を誓う碑」のそばに韓国の国花ムクゲを植樹した。(折口慎一郎)

(2015年6月28日朝刊掲載)

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