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核廃絶アピール 球場から 広島でピースナイター

 プロ野球公式戦を通じて、平和の尊さを発信する「ピースナイター2011」が5日、広島市南区のマツダスタジアムであった。カープ対巨人戦の観客3万1687人が、原爆ドームの描かれた中国新聞紙面を掲げ、核兵器廃絶をアピールした。

 五回終了後、観客が一斉に紙面を広げると、スタンドは平和を表す緑に染まった。原爆ドームと同じ高さの25メートルにあたる内野自由席の一部では、カープのシンボルカラーである赤い紙面が掲げられ、緑の中に1本のラインを引いた。

 試合に先立ち、漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さん(72)=中区出身=が始球式を務めた。中沢さんは「カープの歴史は原爆に打ち勝った市民の歴史。平和だから野球ができる」と喜びをかみしめていた。

 催しは広島東洋カープ、生協ひろしま、広島平和文化センター、広島電鉄、中国新聞社が主催した。(田中美千子)

(2011年8月6日朝刊掲載)

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