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在朝被爆者支援 活動の継続誓う 広島の協議会40年

 広島県朝鮮人被爆者協議会は28日、結成40年の記念式典を広島市中区で開いた。被爆者や被爆2世たち約100人が出席。日本と国交がない北朝鮮に住み、援護の届かない在朝被爆者の支援へ、精力的な活動の継続を誓い合った。

 協議会は1975年8月、全国初の在日朝鮮人被爆者組織として発足。在朝被爆者の実態調査や、日本政府による援護実現へ訴えを続けてきた。李実根(リ・シルグン)会長(86)はあいさつで、活動を振り返り「『ヒバクシャはどこにいてもヒバクシャ』の理念に基づけば、日本政府の政策を非難しないといけない。在朝被爆者に一日も早く被爆者援護法が適用されるよう全力を尽くす」と宣言した。

 40年の歩みをまとめた記念誌の配布や、舞踏と語りで被爆者の苦悩を表現したステージもあった。県被団協の坪井直理事長(90)も登壇し、李会長の労をねぎらい、連携強化を約束した。

 会が把握する県内の在日朝鮮人被爆者は約160人。3月には会員の子どもたちが「朝鮮人被爆者2世の会」を結成し、活動の継承を目指している。(田中美千子)

(2015年7月29日朝刊掲載)

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