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被爆の実態 地方記者学ぶ ヒロシマ講座始まる

 広島市のジャーナリスト研修「ヒロシマ講座」が28日、市内で始まった。国内のブロック紙、地方紙の記者11人が参加。8月7日まで、被爆70年の原爆の日の平和記念式典をはじめ、原爆被害の実態や核兵器廃絶の取り組みを取材、報道する。参加記者は24~39歳。

 初日は中区の広島国際会議場での開講式に続いて、市立大広島平和研究所の水本和実副所長の「ヒロシマと平和」を受講。写真やデータを基に原爆の非人道的な被害や核兵器の危険性を学んだ。研修中、被爆証言を聞き、人体への放射線影響に関する講義などを受ける。

 沖縄タイムスの我喜屋あかね記者(25)は「地上戦で多くの犠牲者が出た沖縄でも、広島の原爆被害のイメージが湧きにくい人が多い。戦後70年の節目に沖縄の視点から伝えたい」。静岡新聞の尾原崇也記者(34)も「静岡の被爆者団体も高齢化で活動が縮小している。どう継承するかヒントを得たい」と意気込んだ。

 市は核兵器廃絶への世論を広げようと、2002年から毎年、ヒロシマ講座を開いており14回目。(川手寿志)

(2015年7月29日朝刊掲載)

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