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軍艦に残る惨禍の記憶 「青葉」の碑 呉で建立3年式典

 70年前、広島県呉市警固屋沖で爆撃を受け、大破した巡洋艦青葉の記念碑建立3年を記念する式典が28日、現地であった。地元住民たちでつくる「巡洋艦青葉終焉(しゅうえん)之地碑建設保存会」が初めて開いた。

 計約50人が参列した。保存会の吉岡源之会長(85)は「悲劇を繰り返さないためにも、青葉の命日を子どもたちに語り継いでいきたい」とあいさつ。参列者は一人ずつ白い菊を祭壇に手向けた。

 青葉は、防空砲台として警固屋沖に係留中だった1945年7月24日と28日に米軍から爆撃を受け、大破した。空襲のため、同地区でも3人の犠牲者が出た。

 記念碑は2012年に歴史の風化を防ぐため、保存会が建立した。元乗組員や遺族でつくる巡洋艦青葉会の西田潔会長(93)は「仲間を失ったことはいまも胸が痛む。命の続く限り冥福を祈りたい」と誓っていた。(小笠原芳)

(2015年7月29日朝刊掲載)

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