×

ニュース

英監督、撮影を前に抱負 禎子さん映画 ヒロシマの心 伝えたい

 被爆10年後に12歳で亡くなった佐々木禎子さんの映画作りを進めている英国の映画監督、リチャード・レイモンドさん(38)が27日、広島市役所で松井一実市長に会い、意気込みを語った。

 タイトルは「One Thousand Paper Cranes(千羽鶴)」で、レイモンドさんと仕事仲間が脚本を手掛けた。白血病と闘いながら鶴を折った禎子さんと、1977年に「サダコと千羽鶴」を出版したカナダ出身の作家エレノア・コアさんの2人の視点で描く。2016年から広島市と米国で撮影を始め17年の公開を予定しているという。

 レイモンドさんは、英国や米国で映画製作の現場を経験し、14年に監督デビューしたばかり。子どものころに「サダコと千羽鶴」を読んで衝撃を受け、禎子さんの映画を作るのが夢だったという。

 松井市長に「2人の姿から希望や信じる心の大切さを伝えたい」とアピール。松井市長は「禎子さんの生涯を世界の人に知ってもらうのは貴重なこと」と話した。(高本友子)

(2015年7月29日セレクト掲載)

年別アーカイブ