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京橋会館の半世紀 実感 一般公開に600人

 広島市の戦後復興期の代表的な建築物で、9月に取り壊される市営住宅兼店舗の「京橋会館」(南区)の一部を一般公開するイベントが13日、始まった。住民や建築愛好家たち約600人が、建物の歴史に思いをはせた。

 市と共催する市民グループ「アーキウォーク広島」のスタッフが、参加者を空き部屋に案内し、間取りや台所の様子を解説。鉄筋4階建ての建物が「ロの字形」に取り囲む中庭について「住民の交流の場になっていた」などと説明した。

 学生時代によく周辺を歩いたという無職増田義法さん(73)=安佐南区=は「バラックが残る駅前でひときわ目立った」と懐かしんだ。

 京橋会館は1954年、当時の県住宅公社が道路建設に伴う商店街や住宅の一部移転先として建てた。解体後は複合ビルに一新される。イベントは14日も午後1時からある。(加納亜弥)

(2011年8月14日朝刊掲載)

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