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収束奉仕 私たちも 福島第1 中国地方23人が意思

 福島第1原発事故の収束作業を担おうと、定年退職した原発技術者たちが結成したボランティア団体「福島原発行動隊」に、中国地方からも広島市などの23人が参加の意思を示している。実際の作業は未定だが、「若い作業員が被曝(ひばく)する姿を見ていられない。影響を受けにくいシニアの出番だ」と待機する。

 行動隊は、東京在住の元プラント技術者山田恭暉さん(72)の呼び掛けで4月に発足。8月23日現在の登録者数は全国515人、うち中国地方は広島10人▽山口5人▽岡山7人▽鳥取1人―という。

 登録者の一人の金井道明さん(63)=広島市安佐北区=は、西区の環境調査会社に約25年間勤め、原発修理用ロボットの設計・製造などを手掛けてきた。約10年前、今回事故を起こした福島第1原発4号機の原子炉圧力容器の修理にも携わったという。「2次的な事故が起こる可能性もあり、出番があればすぐに行きたい」と話す。

 東広島市黒瀬町の三原敏勝さん(67)も行動隊に加わる。現役時代は青森県の東通原発など全国各地の原発で機械メンテナンスに従事した。「まだ体は動く。役立つことができるはずだ」と訴える。

 行動隊は現地視察をしたほか、政府と東京電力に作業参加の要望書を提出している。(川井直哉)

(2011年8月27日朝刊掲載)

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