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反上関原発で全国集会 1250人デモ 福島から現状報告

 中国電力が原発建設を計画する山口県上関町で28日、計画の完全中止を訴える全国集会があった。福島第1原発事故を受け、上関原発を建てさせない祝島島民の会や原水禁山口県民会議など4団体が主催。九州や中国地方を中心に約1250人が参加した。

 同町室津の埋め立て地に「生活を壊すな」などと書いた横断幕やのぼりを掲げた参加者が集結。祝島島民の会の山戸貞夫代表は、中電の準備工事中断や被災者の長期避難生活などに触れ、「故郷を離れる事態にならないために30年間闘ってきた。国や中電が新設を諦めるまで全力で反対する」と訴えた。

 福島県平和フォーラムの竹中柳一代表は「海や畑は放射性物質で汚染され、多くの子どもは県外に転校した。県民は取り戻せないものを失った」と甚大な被害を報告した。

 参加者は「原発なんかいらない」などと声を上げ約1.5キロをデモ行進。上関原発計画の中止が国の「脱原発」の象徴となるとする集会宣言を採択した。(久保田剛、堀晋也)

(2011年8月29日朝刊掲載)

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