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アフガン女子代表、来月広島へ 平和公園訪問・アンジュと対戦 サッカー ユニタールが招待

 アフガニスタンのサッカー女子代表チームが9月、広島にやって来る。内戦や米国の軍事介入による被害からの復興の途上にあり、男性優位の国でサッカーに打ち込む女性を支援するため、国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所が招く。一行は平和記念公園で被爆証言に耳を傾け、女子サッカーなでしこリーグ2部、アンジュヴィオレ広島と親善試合をする。

 選手15人と監督らスタッフ5人の計20人が、15日に広島入りする。原爆資料館の見学や被爆者との面会のほか、平和構築やリーダーシップなどについて研修を受ける。アンジュヴィオレとは一緒に練習し、20日に親善試合をする。J1サンフレッチェ広島や広島東洋カープの公式戦を観戦。22日に広島を離れる。

 ユニタールは2003年から毎年、同国の政府職員の研修を受け入れている。広島で学んだ人材はこれまでに約450人に上り、被爆地の復興の姿に母国の未来を重ね合わせる。

 女子サッカーの代表チームは、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング132位。広島に来る選手はほとんどが大学生とみられ、5人は海外で学んでいるという。

 ユニタール広島事務所の隈元美穂子所長によると、タリバン政権時代は女性は十分に教育を受けられず、今もなお差別が根強い。スポーツをする女性を非難する人たちも少なくないとされる。

 隈元所長は「スポーツには人を団結させる力がある。命を懸けてサッカーをする彼女らはアフガニスタンの希望の星。全力で迎えたい」と話している。(増田泉子)

(2015年8月24日朝刊掲載)

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