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被爆者健診 訪朝計画 政府に報告 広島県医師会 官房副長官を訪問

 広島県医師会の碓井静照会長と松村誠常任理事は14日、国会内で長浜博行官房副長官に会い、北朝鮮に住む被爆者の健康診断のため同国に医師団を10月に派遣する方向で最終調整していることを伝えた。

 碓井氏は医師会が北米や南米の被爆者の健診に関わってきた実績と、日本で被爆後に北朝鮮に帰った被爆者が十分な医療を受けられていない現状を説明。「被爆者はどこにいても被爆者だ。困っている点を聞き、支援に役立てたい」と派遣の目的を報告した。

 碓井氏によると、その後の非公開のやりとりで、長浜氏は北朝鮮への渡航自粛を求める従来の政府見解を述べるにとどまった。それに対して碓井氏らは重ねて訪朝の意思を伝えたという。碓井氏は「拉致など大きな問題はあるが、人道的立場から行きたい」と話した。(岡田浩平)

(2011年9月15日朝刊掲載)

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