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被爆者証言 都内で収録 広島平和祈念館

 全国の被爆者の証言ビデオ作りを進めている国の広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)が27日、東京都で本年度分の収録を始めた。約20人を予定し、来年4月以後に同館やホームページで公開する。

 この日は、広島の被爆者で葛飾区の友谷幾さん(98)が自宅で収録に応じた。原爆投下5日後に疎開先から比治山町(南区)の自宅に戻り、広島駅前から見た焼け野原の光景や破裂した水道管の水を飲んだ体験をカメラの前で証言。「原爆の恐ろしさは世界中のどこの言葉を並べても言い表せない」と語り、核兵器廃絶を訴えた。収録事業は被爆の惨状を後世に伝えようと2003年度に開始。10年度までに221人の体験談を収めている。

(2011年9月28日朝刊掲載)

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