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在朝被爆者健診へ出発 広島県医師会、15日まで

 北朝鮮で被爆者の健康診断を実施するため、広島県医師会の健診団が11日、経由地の北京から平壌に到着した。

 健診団は、碓井静照会長たち医師6人と事務局2人の計8人で構成し、10日に広島空港(三原市)を出発した。広島県朝鮮人被爆者協議会の李実根(リシルグン)会長も同行している。

 碓井会長は出発前、「高齢化が進む北朝鮮の被爆者には後がない。広島弁で健康状態を聞いて支援につなげたい」と話した。

 碓井会長たちは15日まで北朝鮮に滞在し、平壌と広島からの帰国者が多い平壌郊外の沙里院の病院で25人前後を健診する。また、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)日本支部長を務める碓井会長は北朝鮮支部の関係者と面会。来年8月に広島市である世界大会への出席を要請する。

 北朝鮮の被爆者は2008年時点で約380人とされ、うち2割が最近3年間で死亡したという情報もある。県医師会の訪朝は08年に次いで2度目だが、健診実施は初めてとなる。(金崎由美)

(2011年10月12日朝刊掲載)

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