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アフガン女子 懸命プレー 広島でサッカー親善試合

 広島市内で研修中のアフガニスタンのサッカー女子代表チームが20日、エディオンスタジアム広島(安佐南区)で、女子サッカーなでしこリーグ2部のアンジュヴィオレ広島と親善試合をした。0―14と大敗を喫したが、国境を超えた声援を背にベストを尽くした。

 代表チームは、国旗の色にも入る赤のタイツとスカーフで素肌を隠して登場。終始、ボールを奪われる展開だったが、拍手やアフガン国旗を振るスタンドの応援を受けて必死にボールを追い掛けた。

 長年紛争にあえいだアフガンでは、自爆テロが今も続く。スポーツをする女性への差別もあり、練習が十分できないのが現状だ。昨年結成したばかりのチームの国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは132位。それでも頑張る姿は国民を勇気づけている。

 アミン・アミニ監督は「日本のサポーターにも応援してもらい、うれしかった。日本は強く、今回学んだことを持ち帰り他の選手にも伝えたい」と述べた。

 チームは、スポーツを通じた女性の社会参画や平和について学ぶため国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所の招きで来日。21日は、被爆地の復興のシンボルでもある広島東洋カープの試合を観戦し、22日に帰国する。(山本祐司)

(2015年9月21日朝刊掲載)

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