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来月から常設原爆展 広島・長崎市 国連欧州本部内で初

 広島、長崎両市が準備を進めてきた、スイス・ジュネーブにある国連欧州本部内での原爆資料の常設展示が11月11日から始まることが17日、分かった。米ニューヨークの国連本部では1983年から常設展示しているが、欧州本部では初めて。

 開会式には、広島市の松井一実市長や長崎市の田上富久市長のほか、長崎の被爆者も参加。田上市長は「核廃絶に向けて取り組む関係者が集まる場所で、原爆展ができることは広島、長崎にとって大きなステップだ」と話している。

 昨年8月に国連の潘基文(バンキムン)事務総長が両被爆地を訪れ、核兵器廃絶のメッセージを発信したのをきっかけに、長崎市が提案。欧州本部も賛同し、広島市との共同事業で準備を進めてきた。

 原爆展では、長崎の原爆投下で倒壊した旧浦上天主堂に設置されていた石製の天使像(高さ53センチ)のほか、広島原爆の熱線で溶けた瓦や陶器などを展示。広島、長崎の被爆の実態や、核軍縮の流れを説明するパネルも設置する。

(2011年10月18日朝刊掲載)

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