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「戦争法」と答え入試失敗 引きこもりになり不幸に 公明山口県議発言 「不適切」指摘も

 公明党の小泉利治県議(宇部市)が29日の山口県議会一般質問で、安全保障関連法を「戦争法」と認識する受験生は入試に失敗し、引きこもりになって不幸な人生を送る、との趣旨の発言をした。専門家からは発言は不適切との指摘が出ている。

 小泉氏は「何年か後に入試問題で『安保法とは何か』との質問が出て、テレビやデモを見た受験生が『戦争法案だ』と書けば×になる」と述べた。さらに「それで入試に失敗して引きこもりになり、就職ができなくなり、不幸な人生を送らなければならない。そんな心配は杞憂(きゆう)でありたい」と述べた。

 県議会では代表質問や一般質問で、登壇した県議が安保法への賛否や批判を展開している。小泉氏は質問後、「安保法は平和を守り、戦争を防ぐのを目的にしている。戦争法案でないことを分かりやすく紹介するための例え話」と説明した。

 これに対し、山口大の纐纈(こうけつ)厚教授(政治学)は「引きこもりは不幸という結び付けは一方的。人権への配慮がない問題発言で、猛省を促したい。安保法への賛否を入試に例えるのも理解できず、発言の撤回も検討するべきだ」と指摘した。(村田拓也)

(2015年9月30日朝刊掲載)

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