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強制連行 遺族ら献花 安芸太田の発電所 日中友好誓う

 太平洋戦争中、安芸太田町の安野発電所に強制連行された元中国人労働者を悼み、日中友好を願う集いが22日、発電所近くの「安野 中国人受難之碑」前であった。遺族や地元住民が献花し、平和への思いを強めた。

 来日した元労働者の遺族たち43人を含む約120人が出席。遺族を代表して曲啓傑さん(45)が「私たちは、歴史の悲劇が繰り返されないよう警鐘を鳴らし、日中友好の基礎を固める」と述べた。

 献花後、遺族たちは元労働者の名前を刻んだ石碑に向かい、名前を指でなぞったり、写真を撮ったりした。

 集いは、強制連行の賠償訴訟で西松建設(東京)と和解が成立して2年となるのに合わせて、元労働者や遺族、同社代理人の弁護士たちでつくる西松安野友好基金運営委員会が開いた。碑は、和解金の一部で昨年10月に建立された。(畑山尚史)

(2011年10月23日朝刊掲載)

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