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「命が第一」訴え 谷本清平和賞 坪井さん受賞

 財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)の第23回谷本清平和賞の贈呈式が13日、広島市中区の広島工業大広島公舎であり、広島県被団協理事長の坪井直さん(86)=広島市西区=に賞状と盾が贈られた。

 鶴理事長は「核兵器廃絶と世界平和を訴えてきた」と坪井さんの功績をたたえた。続く記念講演で坪井さんは、20歳のときに爆心地から約1.2キロで被爆し、死線をさまよった体験を証言した。

 自身が写る被爆数時間後の御幸橋西詰め(現中区)の写真を掲げ、「人間の命が第一。だから人の命を奪う戦争、特に核兵器は絶対にいけない、とこれからも訴え続けたい」と語った。

 同賞は、原爆で親を失った子どもの支援に尽力した広島流川教会の故谷本清牧師の遺志を継ぎ1987年に始まった。これまでに映画監督の新藤兼人さん、俳優の吉永小百合さんたちが受賞している。

 外国人の弁論大会もあり、10カ国の14人が参加。カザフスタン出身の山陽女学園高等部2年アイダナ・アシクバエワさん(17)が1位になった。(金崎由美)

(2011年11月15日朝刊掲載)

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