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安全協定 中電「原発視察」盛る 事前了解は見送り

 中国電力は17日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)をめぐり、安全協定の締結を求めている鳥取県と米子、境港市に対し、原発内を視察できる現地確認と核燃料を輸送する際の事前連絡を盛り込む方針を伝えた。

 県と2市、中電の事務レベル担当者でつくる県原子力防災体制協議会がこの日、米子市で会合を開き、中電側が回答した。

 しかし、県側が提案していた原子炉の運転再開や増設の際の事前了解については、中電は「非常に重要な問題で今後も協議を続けたい」と明確な方針を示さなかった。 

 さらに、原発施設への立ち入り調査の権限についても「島根原発が立地する松江市と島根県にとどめたい」とした。

 これに対し、鳥取県の城平守朗危機管理局長は「事前了解については前向きと受け止めている。年内には協定を結びたい」と話していた。

 県と2市は、福島第1原発の事故を受け、島根県と松江市が中電と締結する安全協定を踏まえ、同等の協定を結ぶよう中電に要請。7月に協議会を設け、協定内容などの話し合いを重ねている。(樋口浩二)

(2011年11月18日朝刊掲載)

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