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チェルノ事故 実態記録 来月、広島で初の上映

 旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故をテーマにした記録映画「チェルノブイリハート」が、12月3~9日、広島市中区のサロンシネマで上映される。2003年の米アカデミー賞作品。ヒロシマ平和映画祭の一環で、広島市で初めて公開される。

 同映画祭は今回、戦争や貧困、女性への暴力の問題に加え、福島第1原発事故を受けて核被害に関連した作品も上映する。「チェルノブイリハート」は米国人のマリアン・デレオ監督が、事故から16年後の02年、ウクライナやベラルーシの病院、乳児院、放射能汚染地区などを取材。甲状腺がんなどの実態を生々しく伝える。

 汚染地区の高校で生徒を対象に食べ物から体内に入ったセシウム137のレベルを専門家が計測する場面を撮影。「検査した106人のうち45人が子どもにとって危険な状態」とリポートしている。

 ヒロシマ平和映画祭は今月29日~12月11日、広島市内9カ所で約40本を上映する。実行委員会Tel080(6306)8689。(編集委員・串信考)

(2011年11月19日朝刊掲載)

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