×

ニュース

原爆小頭症支援の故秋信さん保存 きのこ会資料を寄贈

 胎内被爆した原爆小頭症患者を支援した故秋信利彦さん(昨年9月に75歳で死去)が保存していた資料が23日、患者や家族でつくる「きのこ会」を通じ、広島市中区の原爆資料館に寄贈された。

 1965年に発足した会の趣意書、国が放射線障害の影響を当時認めていなかった小頭症の患者の援護を訴えた街頭ビラ、76年の患者の実態調査、作家山代巴さんや詩人栗原貞子さんからの書簡、中国放送記者だった秋信さんの取材ノートなどからなる。

 この日、きのこ会の長岡義夫会長(62)や資料館職員たちが佐伯区の秋信さん宅を訪問。長男典也さん(49)から受け取った段ボール10箱分の資料を資料館に運んだ。

 資料館の学芸担当主任、大瀬戸正司さん(48)は「きのこ会の歩みを記録した貴重な資料。保存・活用を図りたい」としている。小頭症患者は現在、全国に22人。うち18人が、会に参加している。(増田咲子)

(2011年11月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ