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被曝者医療のシンポが閉幕 広島

 広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)の国際シンポジウムは24日、広島市中区の広島国際会議場で福島第1原発事故と放射線被害を考えるセミナーなどを開き、2日間の日程を終えた。

 この日は医療関係者や研究者約160人が参加。広島大原爆放射線医科学研究所の神谷研二所長が、動物実験のデータなどを基に低線量放射線の人体への影響について話した。

 神谷所長は、福島県産の花火が県外で打ち上げを拒否された問題などを例に「理不尽な理由で被災者が失望することはあってはならない」と強調。「国民に放射線被害を正しく知ってもらうことが支援の第一歩になる」と訴えた。今後の除染作業に向け、行政と住民との連携強化の必要性も指摘した。

 シンポは、HICAREが被曝者医療の分野で協力を決めた国際原子力機関(IAEA)と初めて共催した。

(2011年11月25日朝刊掲載)

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